11月2日に弊社WORK SMILE LABOが総務省より「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞」を中小企業で初めて受賞しました!
テレワーク先駆者百選はITを活用して在宅ワークなどのオフィスから離れて働くフレキシブルな働き方を導入・推進している企業に送られます。その中でも総務大臣賞は全国5社のみに送られる賞になります。
私たちがテレワークに取り組んだのは2年前、小さな子供がいる女性パート社員の離職を防ぐためでした。彼女は子供の看病といった仕方がない理由が原因で、週に1、2回ほど急に会社に来れなくなることがありました。とても優秀なパートさんで、周りからも信頼されていたので、同僚への業務負担も大きくなってしまっていました。
社長である私も、皆に「辛抱してほしい」と伝えていましたが、このまま見過ごすことは難しいと考えていました。本人も気まずさを感じており、このままでは大切な人財を失ってしまう…と悩んでいました。
そんな時、取引先の社長から「事務員を採用したいんだけど、若い女性は育児で欠勤しがちになるからお断りしているんだよ。」という話を聞く機会がありました。その時、自分達が直面している課題は、社会的な課題であり、解決することができればお客様の支援にも繋がることを感じました。
こうして、弊社でテレワークの取り組みがスタートしました。テレワークを開始するにあたって意識したことが2点あります。
1つ目は、ただ仕事を家に持ち帰るのではなく、事務所と同じ環境で仕事ができるように、「労務管理ができる」「ストレスなくFace to Faceのコミュニケーションがとれる」「情報セキュリティが担保できる」環境を整えたことです。
2つ目は、中小企業でも導入できる価格で上記の環境を構築したことです。弊社も従業員数30名ほどの中小企業です。テレワークについて調べていくと、大企業向けの高価なテレワークシステムは多くあるのですが、中小企業向けの安価なサービスはありませんでした。そこで、既存の商品・サービスを組み合わせて、月々3万円程度で導入できるテレワークシステムを構築しました。
最初は彼女が看病などで出社できない日のイレギュラー対応のみでテレワークをスタートしました。
テレワークを開始した直後は、社員から「家で本当に仕事をしているんですか?」といった声も上がりましたが、彼女がすぐに成果を出してくれました。
彼女の頑張りのおかげでテレワークには2つのメリットがあることが分かりました。
①出退勤時間が無くなり、仕事の合間の休憩時間に家事を行うことができ、生活にゆとりが生まれる。
②社内と同じ環境で仕事しながら、電話対応・来客対応が無い分、業務の生産性が向上した。
彼女の報告を聞いて、導入1か月後には内勤者全員にテレワークを導入することにしました。すると、内勤業務の効率がグっと上がりました。また、本来は産休に入る方が空き時間を利用して仕事を継続できるなどのメリットもありました。
そして、1年後には外回りの営業マンも含む社員全員にテレワークを導入しました。営業マンにテレワークを導入するとなると「会社に来ないでサボるんじゃないか?」といった不安はあると思います。私は「外回りの営業マンほどテレワークを導入すべき!」と感じています。
弊社では人時生産性(1時間当たりの付加価値額)を取り入れ、人時生産性を最も重要な評価指標に設定しました。外回りの営業マンは積極的にテレワークを活用して、わざわざ見積りや提案書を作成するために事務所に戻ってくる時間などを削減していきました。生産性が向上しました。外回りは自分で采配ができるからこそテレワークを活用した時の生産性向上の幅が大きかったのです。
その結果、一部の社員がテレワークを導入していた2016年と、全社員がテレワークを導入した2017年を比較すると下記のように、残業時間を41.3%減らしながら、業績(粗利)を113.6%成長させることができました。人時生産性も107.6%向上しました。
他にも、テレワークによって社員の定着率向上、人財採用、ブランディング、モチベーションアップなどのメリットを得ることができました。
弊社WORK SMILE LABOの使命は、中小企業の新しい働き方のモデルを実践・検証して、お客様に伝えていくことです。自分たちで実践して得たテレワークのノウハウをお客様に全面的に公開してきました。テレワークを導入したお客様からは「女性社員が辞めずに済んだ。」「生産性が上がった!」といった嬉しいお声を頂いております。
私は心から「中小企業こそテレワークを導入すべき!」と心から思っています。
それは、私自身が、「育児で悩む女性パートに笑顔で働き続けてもらうことができた」、「生産性向上によって社員が仕事とプライベートを両立しやすい会社にできた」という経験をしたからです。
「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞」を機に、より一層、テレワークを活用して笑顔で働ける中小企業を増やすサポートをしていきたいと考えています。テレワークは機器やシステムの導入ではなく、運用ルールや評価の整備も重要です。弊社のテレワークのノウハウは下記にてお伝えしますのでお気軽にご相談ください。
【無料テレワークセミナー】
テレワークの啓蒙活動として無料テレワークセミナーを定期開催しています。
■日 時 :11月14日(水)、28日(水)、12月4日(水)
※それぞれ13:30 – 15:30
■場 所 :株式会社WORK SMILE LABO 2階会議室
【中小企業テレワーク導入支援に関する情報提供】
下記をご覧ください。弊社のテレワーク導入支援に関する情報提供をしています。
【11月ワクスマ見学会のお知らせ】
弊社では自社の働き方改革の実践事例を体験していただけるワクスマ見学会を行っています。ワクスマ見学会では、在宅やサテライトオフィスで働く社員とのコミュニケーション環境を実際に見学していただけます。
■日 時 :11月13日(火)
※それぞれ13:30 – 15:30
■場 所 :株式会社WORK SMILE LABO(もちろん無料です)
【プロフィール】
石井 聖博(いしい・まさひろ)
キヤノンマーケティングジャパン株式会社を経て、2006年株式会社石井事務機センターに入社。2015年より現職。従来のオフィス機器販売から、より良いワークスタイルを提案する会社への変革に着手。2016年、本社をライブオフィス化し、自社の働き方を実際に体感できる“ワクスマ”事業を開始。中小企業に特化したテレワークやICTを活用した多様な働き方に挑戦している。帝京大経済学部卒。岡山市出身。1979年生。