ワクスマ評価制度を先駆けて導入され、すでに自社運用を続けられている、フォーシーズン株式会社の荒木社長にお話をお伺いしました。
前回記事では、荒木社長の体験から企業理念が生まれていることをお話いただきました。
引き続き、評価制度導入当初のお話を伺います。
≪ フォーシーズン株式会社 ≫
『利他の心で、人をつくり、まちをつくる』を企業理念とし、豊富な情報を集め、物件探しを楽しんで欲しいという思いが込められた「倉敷の不動産情報はココでわかる!!」住まいテラスを運営。地域社会に深く根ざし、お客様との信頼関係を築きながら、美しい街づくりに貢献されている企業です
取材協力:フォーシーズン株式会社 代表取締役 荒木隆正 様
評価制度担当:株式会社ワークスマイルラボ(ワクスマ) 黒谷明香
評価制度の準備期間が短い理由
記者:荒木社長ご自身の体験から、『利他の心で、人をつくり、まちをつくる』という企業理念が生まれた。そのストーリーがわかりました。
荒木社長:『利他の心』は、仏教的なシーンでよく使われるんですけど、やっぱり相手を大事にして、喜ぶことを大事にしていくことにしました。その方が優しい気持ちになれるというか、お手伝いの気持ちを前に出せるので、私の中では大事な言葉です。
記者:営業を売る側の都合で売ることをやめて、「お客様が喜ぶことをする」ことに振り切ること。そのお考えを社員の皆様にも伝え、同じ方向を向いて行くために、ワクスマ評価制度を活用しようとお考えになったんですか?
ワクスマ黒谷:フォーシーズン様は元々、しっかり理念を持たれていて、その思いを幹部や社員の皆様と共有されていました。会社が目指す方向性を理解されて、理念が浸透されていました。
記者:ワクスマの評価制度は、企業理念を評価に落とし込む点をとても大切にしてると思いますが、コンサルを受ける前に、企業理念を作っておく必要があるんですか?
ワクスマ黒谷:企業理念がない企業様も多くいらっしゃいます。まだ作っていないという場合は、理念を作るところからお手伝いしています。企業理念はすでにあるけど、それを浸透させるために評価制度を活用しようという企業様もたくさんいらっしゃるんですが、フォーシーズン様はそうではなく、すでに理念を共有されていましたので、評価制度を活用して、公平に評価をしていこうという方向性も理解されていました。
記者:それが、構築からトライアル、自社運用まで短期間で完了された理由ですか?
ワクスマ黒谷:そうですね。フォーシーズン様は半年でしたが、理念作成や、社内で共有するところからスタートされると、1年から3年かかる企業様もいらっしゃいます。
キャリアプランが見えない社員
記者:2020年12月からスタートされて、半年後にトライアル期間開始となる「社員説明会」があったと思います。社員説明会の様子を聞かせていただけますか。社員の皆様の反応はいかがでしたか?
荒木社長:「社長がまたなんか言ってるか」「またそういうのができるんだな」みたいな(笑)
当時はまだ、出世するためにはキャリアプランが見えていた方がいいということに頭が回っていない社員が多いというか、そういう経験がないからわからないという状態ですね。
記者:確かに、給与が上がるのはうれしいけど、積極的にキャリアを上げて行こうと考える人は、少数派なのかもしれません。
荒木社長:階段を一段ずつ登って行くようなやり方もいいですが、僕は、ホップ・ステップで、どんどん駆け上がっていきたいほうなんですよ。僕が思うくらいだから社員もいるだろうと思って、飛び級制度も入れてほしいと、黒谷さんにはお願いしてました。
記者:社員説明会時は黒谷さんも、一緒に参加されているんですよね?
ワクスマ黒谷:はい。評価の結果が給与や昇給にもつながることを説明させていただきました。荒木社長の飛び級制度であったりとか、ちゃんと実績を出せば評価に連動して給与が上がって行く仕組みを説明させていただきました。こういう形になるというのが明確になったときに、荒木社長の話が響いたという印象を受けたのを思い出します。
社員が「あ、いいな!」と思った時
荒木社長:積み上げていくという考えのところから 飛び級で上がっていけるんだっていう風な認識をした人間が、途中で見えてくるんですよね。それで顔色が良くなって、「あ、いいな!」みたいな雰囲気になった印象はあります。
記者:荒木社長と同じタイプの社員の方なんですね。「よし!」と思う社員がいると気づかれたとき、どう思いましたか?
荒木社長:『結果出せよ』です。単純に夢があるんですよね。
記者:荒木社長と同じく、ホップ・ステップで駆け上がりたいという方には、メリットが伝わりやすいんですね。逆に、一段一段積み上げて行きたいという社員の方についても聞かせてください。