山陽新聞 9月6日に掲載されました
山陽新聞 2022年9月6日に掲載されました。
仮想空間・メタバースで採用活動
ワークスマイルラボ
クラウドサービスやオフィス機器を販売するワークスマイルラボ(岡山市南区福浜町)は、インターネット上の仮想空間「メタバース」を活用した採用活動を行っている。同社の説明会をメタバース内で実施し、学生らはアバター(分身)として出席する。顔や名前を出さずに参加できるメリットを生かして質問しやすい環境をつくり、人材確保につなげる狙い。
実際の会場で行う同社の説明会やイベントに参加した学生らにQRコードを掲載したチラシを配布。そこからネット上での説明会への参加希望者に、メールで専用のURLを送る。
学生らは開催日時に合わせてパソコンやスマートフォンを通じて参加する。アバター(分身)として、同社の事務所をイメージしたメタバース上の空間に入り、同じくアバターの採用担当者と対面。音声で会社概要の説明や質問を受ける。学生らの応答は主にチャットで行い、実名を名乗る必要はない。
対面やビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」だと学生が踏み込んだ質問がしにくいと考え、より本音で話せる場を設けようと企画。メタバースを手掛ける業者に作成を依頼した。
8月4日には「フォローアップ座談会」と題して初めてメタバースでの説明会を実施。参加者は会社の雰囲気や就職先を選ぶポイントなどをチャットで尋ねていた。新卒採用責任者の中田雛乃さんは「学生もリラックスした雰囲気で、聞きたいことを聞けているように感じた」と話していた。
今後も就職面接前の説明会で活用していくほか、メタバースを使った経営者向けセミナーなどの企画も検討している。同社は「秘匿性があり、学生は気軽に参加できる。会社とつながる最初の一歩として役立てていきたい」としている。