今回のワクスマガジンは「PEST分析編」ということで、S(Society:社会的要因)に関するお話です。
ひと昔前までは若者が昼夜問わず働き、残業や休日出勤は当たり前という風潮がありました。
しかし、現在は働き方改革の進化などにより、昼夜問わず働き詰めな風潮は薄れ、「従業員に優しい」「働きやすい」企業が注目され始めています。
と同時に、ワークライフバランスを重要視する働き方が支持され始めてきています。
今回は、従業員が働きやすい職場環境のポイントをご紹介します。
コンテンツ
ハッスル文化の蔓延
アメリカでは、若者が昼夜問わず働くことが美化されたり、常に働いていることを「ハッスル・カルチャー」と呼んでいます。
別名「仕事中毒」や「燃え尽き症候群」などと呼ばれることもあり、一生懸命働くとはまた別の「有毒性」がある働き方だといわれています。
ハッスル文化は、休息はもってのほか……。
とにかく誰よりも働くことで「報酬が得られる」「生産性がUPする」と、できるだけ仕事に時間を費やそうという概念です。
しかし、近年このハッスル文化の風潮は薄れてきつつあり、従業員のワークライフバランスを大切にし、業務に忙殺されることがないような働き方を進める企業が支持されています。
「のびのびと働ける環境」「働きやすい職場環境」など「働きやすさ」を企業に求める若者が増えています。
テクノロジーが発達した今、それに頼ることで便利な時代になりましたが、一方で従業員に対するケアやサスティナブルな消費、高齢者の貧困などに目を向けなければいけなくなっているのも事実です。
特に、今回の「働きやすさ」という面では、大きな変革が必要になってくるのではないでしょうか。
「働きやすい」企業とは?
「働きやすい」企業とはどんな企業なのでしょうか?
人ぞれぞれ働きやすいと感じる部分はさまざまです。
「良好な人間関係が構築できる環境が働きやすい」という人もいれば、「プライベートがしっかり確保された環境が働きやすい」という人もいます。
従業員が働きやすいと感じる環境を整えるには、従業員が抱える事情に合わせることも大切。
もちろん、オフィス家具や内装など物理的なことで仕事にやりがいを感じる要素も必要ですが、従業員の「心」に寄り添ったサービスや福利厚生制度が必要ではないかと思います。
残業が少ない
残業することが当たり前の時代は終わりました。
「残業すること=成績が上がる」「残業すること=従業員の鏡」といった美化される企業の仕組みは衰退傾向にあります。
残業をすることで心身ともに疲弊してしまったり、体調不良を起こすことも少なくありません。
業務効率化を進め、残業しない仕組みを作ることが大切です。
産休・育休に理解がある
まだまだ産休や育休に対して制度が整っていない企業が多々ありますが、現在は子供を育てながらバリバリ働くことができる女性は増えています。
昔よりも、育児をしながら働く女性はごく普通になってきた時代です。
産休・育休が取りやすいだけでなく、育休が明けても復帰しやすい環境を整えることが必要です。
オフィス環境が整っている
働く上で大切なのが「オフィス環境」です。
従業員が心地いいと感じるオフィス環境作りを実現することで、従業員のモチベーションや業務効率、生産性がUPすることにつながります。
例えば、以下のようなことです。
●オープンスペースを作る
●オフィスインテリアの変更
●レイアウトの変更
人員が増えてきたら、リフォームしたり、移転なども視野に入れてみることも大切です。
福利厚生が充実している
福利厚生は従業員の満足度を高めるために有効な制度です。
手当や補助金、ジムや特定施設の割引、社員食堂、リフレッシュ休暇などさまざまな福利厚生制度を取り入れている企業が増えています。
若者が応募条件で注目していることが多くなった福利厚生。
「働いてみたい」と思ってもらうには、魅力的な福利厚生を作ることがポイントです。
社会情勢により推進されている働きやすい環境とは?
近年ではさまざまな働き方が推進され、社会情勢によっても働き方を変えざるを得ない企業も多いのではないでしょうか。
これからの若者が働きやすい環境、在宅でも働ける環境などを整える必要があります。
デジタル化への移行
現在は、書面でのやりとりをほぼなくしている企業が増えています。
大事な契約書や発注書のやりとりもすべて電子化し、サインは電子印鑑など、これまで書面でやりとりしていたものがデジタル化していく時代になっています。
メリットは、すぐにサインできる、すぐに確認できる、紙のコストをカットできるなどがあります。
書類を保管していたキャビネットなどは必要なくなり、すべてクラウド上でやりとりすることができます。
テレワークの推進
新型コロナウイルスの影響で、人との接触を避けるために取り入れられたテレワーク(リモートワーク)。
ある程度のきまりはあるものの、自由な場所で仕事ができるスタイルは、今後定着していくことが予想されます。
人間関係の希薄化が問題視されていますが、プラベートも充実させ、いつでもどこでも情報が共有できるテレワークは、若者はもちろん幅広い世代で働きやすい環境であると言えるのではないでしょうか。
働きやすい職場環境セミナー
WORK SMILE LABOでは、地元岡山で活躍中の各業界の専門家がお伝えする『働きやすい職場環境セミナー』を無料開催しています。
次のような方におススメの勉強会です。
- デジタル化に取り組み、会社の生産性を上げたい方
- コンプライアンス(遵法)経営において、法令知識に不安のある方
- 従業員をハラスメントから守りたい方
- 事業再構築補助金について知りたい方
第3回の今回は、岡山の中小企業が今後成長発展するために押さえておきたい『職場環境』の改善ポイントについて、『デジタル化』『経営法務』『ハラスメント防止』『事業再構築補助金』の4つからご紹介します。
より良い働き方のための制度や規定を最新情報へアップデートする機会としてご参加ください。
まとめ
今回は、従業員が働きやすい職場環境のポイントをご紹介しました。
- 業務に忙殺されることがないような働きやすさが求められている
- 従業員の「心」に寄り添ったサービスや福利厚生が必要
- ワークライフバランスの取れる新しい働き方が必要
職場環境改善の機会として、ぜひ『働きやすい職場環境セミナー』へご参加ください。