多様な働き方が広がりを見せる中、従業員の定着を図り、企業の成長を目指すために「職場環境の改善」に取り組む企業が増えています。
しかし、一口に職場環境を改善すると言っても、さまざまな方法があるため、何をすればいいか迷ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、職場環境の改善アイデアについて、実践例を含めていくつかご紹介します。
また職場環境を改善することによって、どんな効果が得られるのか、成功事例についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
コンテンツ
職場環境とは企業の成長に欠かせない要素!
職場環境とは、空調や照明などの室内環境や、上司・同僚との人間関係、仕事の進め方、労働時間など、従業員を取り巻く環境のことを指して言います。
もし、1日の1/3を過ごす職場環境が劣悪の場合、従業員の作業効率が低下することによって、業績の停滞や悪化を招いてしまうことにもなりかねません。
厚生労働省でも、「職場環境を改善することによって、従業員の心理的ストレスを軽減し、生産性を向上させる効果がある」という見解を示しており、職場環境の改善は、従業員の定着を図り、企業の成長を目指す上で切っても切り離せない要素になります。
参考:厚生労働省「これからはじめる職場環境改善」
あなたの職場環境は改善が必要?見極めポイント3つ
では、職場環境の改善が必要なケースにはどんな特徴があるのか、見極めるポイントについてまとめました。
生産性の意識が低い
労働者一人が生み出す成果を表す「生産性」は、企業の業績に大きく関係し、投入した費用に対して成果物が多い場合、生産性が高くなり、利益率を上げやすくなります。
生産性が低い職場では、効率的に業務を進めるよりも、長時間会社にいることが美徳とされ、残業が常態化している場合が多く見られます。また業務がプロセス化されておらず、属人化しているため、特定の人がいない場合は、業務が停止してしまうということもあるでしょう。
そういった生産性の低い職場だと、給料が上がりづらく、仕事へのメリハリがつきにくくなるため、職場環境の見直しが必要になります。
アナログ業務が多い
職場を見渡した時に、紙やファイルなどが多く、書類が散らかったりしていないでしょうか。たとえばFAXを1枚ずつ手作業で送信している場合は、紙の印刷や送信作業などで、無駄に時間を費やしてしまうこともあるでしょう。
人の手作業で行うアナログ業務が多いと、書類作成や管理などで時間がかかってしまうだけではなく、限られたスペースを有効活用できていない可能性もあります。
企業がデジタル化をうまく取り入れることで、作業時間の短縮化や、ペーパーレスによるコスト削減など、よいメリットがたくさん生まれ、快適な職場づくりの実現に近づきやすくなります。
なお企業がデジタル化をするメリットについては、「デジタル化が企業に与えるメリット・デメリットとは?」で詳しくまとめています。
働く環境を「コスト」で考えている
働きやすい職場作りにおいて、それを「コスト」として考えている場合は注意が必要です。コストで考えてしまうと、どうしても抑えようとしてしまい、問題の改善に本腰を入れて取り組めない可能性があるからです。
職場環境を快適に整えることを優先課題として取り組むことで、優秀な人材の流出を防いだり、生産性を高めたりと、企業にとってプラスの作用が働くでしょう。
職場環境を改善した効果!成功事例はあるの?
職場環境を改善するとどんな効果が生まれるのか、ワークスマイルラボでの成功事例も合わせてご紹介します。
- デジタル化推進によって生産性140%アップ
- デジタルツールの導入によって、人件費などのコストが10%ダウン
- テレワーク導入によって応募数が120%アップ
たとえばデジタル化のツールを導入することによって、生産性アップやコストの削減が可能になります。
具体的な取り組みとしては、ワークスマイルラボではオンラインで営業活動できるツールを導入したことで、出張費・交通費・ガソリン代・駐車代を削減し、結果として人件費などのコストを下げることに成功しました。
職場環境改善アイデア8選!具体的な方法を紹介
職場環境を改善する方法にはどんなものがあるのでしょうか。厚生労働省では「快適な職場環境の形成のための措置に関する指針」として下記の4項目を制定しています。
- 作業関係の管理
- 作業方法の改善
- 心身の疲労の回復を図るための施設・設備の設置・整備
- その他の施設・設備の維持管理
ここでは、ワークスマイルラボでも実践している取り組みを交えつつ、職場環境の改善アイデアをご紹介します。
①『作業環境の管理』 に対するアイデア
作業環境の管理とは、温度・照度などの作業環境を従業員に適した状態で、維持することを指しています。たとえば、暑すぎる、照明が暗いといったように不適切な作業環境であれば、従業員の疲労やストレスを高めてしまう原因になりかねません。
そこで、具体的な3つのアイデアを下記にまとめました。
空調設備を整える
職場で、暑さ・寒さによって不快に感じている人はいないでしょうか。ただし体感温度は人それぞれなので調整するのも難しい面もあります。
空調設備を整えるなら、ハイブリッドファンを検討してみましょう。ハイブリッドファンは、エアコンの風を利用して、羽を回転させ、風を部屋中に拡散します。また少ない風でも、部屋全体に循環させるため、電気代が節約できるというメリットも生まれます。
音楽を流す(バックミュージック)
社内が無音だと、殺伐として空気が重く感じられてしまう場合があります。そこで音楽を流すと、社内の雰囲気を和らげたり、集中力を高めたりすることもできるでしょう。
選曲では、クラシックやジャズなど、ボーカルが入っていない曲だと聞き流しができます。また昼休みや就業時間などにテンポのよい曲で始めるのも、メリハリがつくのでおすすめです。
ニオイ対策をする
職場では多くの人が集うため、さまざまなニオイが入り混じります。スメルハラスメントと言う言葉が生まれるほど、自分では気にならなくても人によっては不快に感じてしまうこともあるため、気持ちのよい職場作りにおいてはニオイ問題をクリアにしておく必要があります。
嫌なニオイの原因を取り除く空気清浄機などの設置や、香りで気分をリフレッシュすることも検討しましょう。天然アロマなどよい香りがするものをおくのも効果的です。
②『作業方法の改善』 に対するアイデア
作業方法の改善とは、従業員の心身の負担が軽減できるような取り組みになりますが、ソフト面・ハード面でできることをそれぞれ見ていきましょう。
オフィス家具の新調
作業のしやすい環境づくりとして、スタンディングで作業できるパソコン台や、体への負担になりにくいオフィス家具を新調してみるのも方法の一つ。機能性が高く、見た目にもオシャレなオフィス家具だと、気持ちよく仕事ができるでしょう。
また、中途や新卒の採用における会社訪問でも、従業員のことを考えた職場づくりであると、よいイメージを持たれやすくなります。
個々のライフスタイルに合った働き方
社会情勢の変化や、働き方改革によって、テレワークの導入を検討する企業がグンと増えました。テレワークを導入することで、遠隔地にいる人を採用できたり、家庭の事情による離職を防いだりすることも可能になります。
ただテレワークを成功させるためには、設備の整備だけでなく、それに伴う制度やルール作り、そして社内の意識統一などが必要になります。
なお、ワークスマイルラボでは、企業の課題を明確化し、テレワーク導入から運用までを効率的に支援しています。くわしくは、「テレワークのやり方・始め方を徹底解説!」の記事をご確認ください。
③『労働者の心身の疲労の回復を図るための施設・設備の設置・整備』に対するアイデア
従業員一人ひとりが心身の疲労をためることなく仕事に取り組めるよう、休息できる場所・設備を整えたり、業務の進め方を検討したりする必要があります。
リラックスできるスペースづくり
社内にホッと一息つけるような休憩場所があるのか点検し、必要に応じてコーヒーマシンや自動販売機などの設置を検討してみましょう。
もしテレワークを導入している場合は、従業員が困りごとなく仕事ができているか、気軽にコミュニケーションがとれるツールを導入してみることも有効です。
デジタル化による業務負担の分散
デジタル化によって、手作業で行っている業務を自動化できるため、業務負担の分散だけではなく、作業ミスの削減、属人性の排除などの効果が期待できます。
またデジタルツールを使うことによって、これまでつながれなかった顧客へのアプローチが可能になるなど、ビジネスの可能性を広げるチャンスも生まれます。
④『その他の施設・設備の維持管理』 に対するアイデア
その他に、ワークスマイルラボで実践している取り組みについてご紹介します。
8s活動と職場環境改善ミーティング実施
ワークスマイルラボでは、整理・整頓・清掃・清潔・しつけ・シェア・節約・スマイルの8つのSからなる「8S運動」に取り組んでいます。
たとえば机の中に眠った文具をスッキリ整理させることで、何がどこにあるのか一目瞭然で分かり、無駄に文具を揃えず、経費の削減もできるでしょう。
そして職場環境を改善するために、意見を出し合う場として、定期的にミーティングをすることで社内の活性化に役立てています。
さまざまなアイデアをご紹介しましたが、設備などのハード面を整備するのはもちろんのこと、ルールや仕組みづくりといったソフト面を整えていくことが職場環境の改善において欠かせません。
職場環境を改善するための具体的な手順
ここでは職場環境を改善していくために、どう進めていくのか、その手順を見ていきましょう。
1.自社の経営課題を確認する
従業員が働きやすい職場づくりにすることが大切ですが、合わせて自社が掲げるビジョンには何が必要で、どんな改善ポイントがあるのか再度確認しましょう。
たとえば生産性を上げる課題があるなら、業務の効率化を図るデジタルツールの導入、有能な人材の定着を目指すならテレワークを含めた多様な働き方を取り入れるなど、取り組むべき内容は異なります。
2.個人で職場環境の改善案を出す
一人ひとりが、どうすれば働きやすい職場になるのか、改善案を出します。人任せにするのではなく、自分の意見を出すことで当事者意識が生まれやすくなる狙いもあります。
さらに自社のビジョンを全員で共有した上で、改善案を出してもらうとより有用性のあるアイデアが生まれやすくなるでしょう。
3.職場改善ミーティングの実施
月に1回など、定期的にミーティングの場を設け、職場環境の改善について議論します。意見を出す場、意見に答える場、出した意見を評価する仕組みをつくることが大切で、出た意見について批判をすることは避けましょう。
このミーティングで、個人が出した職場環境の改善案を実行するのかどうするのか判断します。
4.PDCAをまわす
ただ職場環境の改善について考えたり、実施したりするだけではなく、Plan(計画)Do(実施)Check(検証)Action(改善)を行うことが大切です。
やりっぱなしにならないよう、検証しつつ、職場環境を改善していきましょう。
進め方について不安がある場合は、プロにアドバイスを貰いつつ進めるとスムーズに進めやすくなります。
職場環境の改善において「人時生産性」の意識を持とう!
ワークスマイルラボでは、生産性を高めていくために「人時生産性」を意識した取り組みをしています。人時生産性とは、時間あたりの成果を表す指標で、営業だけではなく、全職種で導入しています。
人時生産性を高めるためには、何が必要なのか従業員一人ひとりが考えることで、よりよい職場にするためのアイデアも生まれやすくなります。生産性を高め、企業の成長を促していくためにも、「人時生産性」の意識をもった職場づくりが今後求められるでしょう。
“国内最⼤級”の中⼩企業の祭典「⽇本中⼩企業⼤賞2023」MVPと最優秀賞受賞
2023年12⽉14⽇(⽊)ニューピアホールにて、⼀般社団法⼈中⼩企業からニッポンを元気にプロジェクトが主催する“国内最⼤級”の中⼩企業の祭典「⽇本中⼩企業⼤賞2023」において、事業成⻑率部⾨、中⼩企業の強みを⽣かした取り組みを推進し、特筆すべき事業成⻑率を達成した企業として最優秀賞&MVPを獲得しました。
【受賞理由】
中小企業ならではの発想力や機動力を活かした企画力を表彰する「ベストプランニング賞」のうち、中小企業の強みを生かした取り組みを推進し、特筆すべき事業成長率を達成した企業を表彰する「事業成長率部門」最優秀賞
112年の歴史がある従来の事務機器事業から来店型の働き方提案事業へ大幅なビジネスモデルの転換を実施し、売上利益共に急成長。倒産の危機を乗り越え岡山県就職人気企業ランキング1位受賞。今後は全国の同じような事務機器企業を巻き込み、日本経済の活性化を目指されていることが評価されました。
日本中小企業大賞に輝いた新卒採用手法
岡山県就職希望先ランキング1位!
無名の中小企業でも集まる!! 新卒採用事例共有セミナー